予約契約とは
契約における予約とはどのような意味を持つのか?
具体的にはどのような書類が予約契約書として機能するのでしょうか?
契約における予約とは?
契約における「予約」とは、将来、当事者のいずれかが希望したタイミングで一定内容の契約(「本契約」という)を締結することを約する契約のことを指します。
本契約を成立させる権利のことを「予約完結権」といい、その権利者が権利を行使すれば、本契約成立の効力が生じる。
予約契約書になる書類は?
契約の予約を行う場合、必ずしも「予約契約書」とした書類を交わす必要はありません。
どのような題がついた書類でも、内容が予約契約であれば予約契約書として機能します。
「覚書」や「念書」、「承諾書」や「証明書」といった多様な名称が使われることもあります。
書類の名称にとらわれることなく、常にその書類に記載されている内容に着目するようにしましょう。
条件付き契約とは少し異なります
予約契約と似た契約に「停止条件付き契約」・「期限付き契約」があります。
停止条件付き契約とは、将来発生することが不確定な事柄の発生を条件に、履行請求を認める契約を指します。
「私が試験に合格したら」などと条件を付ける場合の契約です。
一方、期限付き契約とは、将来発生することが確実な事柄をきっかけに履行請求を認める契約を指します。
「〇年〇月〇日になったら」や、「あなたが亡くなったら」などと期日を設定することになります。
いずれも将来のある時点で契約の効力が生じる点が予約契約と共通していますが、それぞれ異なる特徴、性質を持っています。
予約契約と違って、停止条件付き契約や期限付き契約は基本的に「当事者の意思表示」に依存しません。
予約契約の場合は、当事者の意思表示に基づいて契約の無効、取り消し、もしくは解除が可能です。