毎月支払いが発生する【修繕積立金】によって発生するお悩み「修繕積立金が高くて月々のランニングコストがかかるマンションを手放したい」「マンションを売り出し中だが修繕積立金が高くて買い手が見つからない」など、どうすることもできず悩まれてる方や、これからマンション購入に向けて気になる方も多いかと思います。
しかし、修繕積立金の高いマンションでも工夫次第で売却することは可能です!今回は、修繕積立金の高いマンションが売れづらい理由や売却に向けた対策を解説します。
修繕積立金の高いマンションは売れないって本当?
物件が売れない理由のとして「管理費や修繕積立金の金額が高い」とされていることについては、約7割もの不動産事業従事者が当てはまると回答しているようです。(株式会社すむたす調べ)売却中のマンションがなかなか売れない場合は、修繕積立金の価格が原因の可能性は十分に考えられるでしょう。
※その他マンションが売れない理由で大きく上げられる理由が以下になります。
築年数が古いマンション
国土交通省のマンション総合調査によると、築年数が古い物件ほど修繕積立金も高くなっている傾向にあるようです。そもそも新築時の修繕積立金は低めに設定されており、徐々に価格が上がっていくのが一般的だそうです。
築年数が経過するにつれ大規模修繕にかかる費用が明確になり、5年程度に一度のタイミングで修繕積立金額の見直しが行われるためです。マンションによっては、分譲当初の2~4倍以上に価格があがるケースもあるようです。このことからも、修繕積立金の金額が新築よりも築人数が経った中古マンションのほうが高くなるため「築年数が古い=修繕積立金が高い」となり売れにくくなってしまいます。
長期修繕計画が整備されていない物件
単純に修繕積立金が高いだけではなく、長期修繕計画が整備されていないと売れにくくなります。国土交通省によると約7割もの管理組合が長期修繕計画を作成していない、というデータを公表しています。
修繕積立金は、主にマンションの共有部分を修繕するための積立金です。買い手側にとって長期修繕計画に基づいた適切な価格設定であれば、多少金額が高くても「快適に過ごすために必要な費用」と納得できることもあるでしょう。しかし長期修繕計画が整っていないと「修繕費用が何に使われているのか?」「なぜこんなに高いのか?」と買い手の不安になることも。
そのため、長期修繕計画が整備されていないと「根拠がないにも関わらず高額な積立費が設定されている」と感じ、購入を控えるひとが出てきます。
修繕積立金の高いマンションが売れない特徴
修繕積立金の高いマンションが売れない特徴が以下。
- 月々の固定費の出費が多くなる
- 修繕積立金の総額で負担が大きくなる
- トラブルで修繕積立金が活用されない可能性がある
- 投資物件として利益が下がる
月々の固定費の出費が多くなる
まず挙げられるのが、修繕積立金によって毎月の固定費が多くなることです。
買い手側は初期費用や年間の固定資産税・都市計画税以外にも毎月定期的な支払いが発生します。物件の購入価格が予算内であっても、ほぼ同じ条件で修繕積立金の価格が安い物件があれば、買い手は修繕積立金の安いほうへ流れてしまうでしょう。また購入時に住宅ローンが組めても、修繕積立金によっては毎月の支払がキャパを超えてしまう可能性もあるため、慎重になる方は多いでしょう。
修繕積立金の総額で負担が大きくなる
修繕積立金の値上げによって金銭的な負担が大きくなることも、修繕積立金の高いマンションが敬遠される原因として挙げられます。先述のとおりに、修繕積立金は築年数が古くなるにつれ上がっていくのが一般的。また該当のマンションの積立方法が「段階増額積立方式」であれば増額が前提とされています。
「段階増額積立方式」とは、新築直後の設定金額を低く抑えて築年数の経過とともに徐々に増額していく徴収方法です。
修繕積立金は管理組合によってマンション全体で決められているため、個人での自力交渉などでは対応しようがありません。
トラブルで修繕積立金が活用されない可能性がある
分譲マンションのトラブルには様々なものが考えられますが、なかには「住居人たちが積み立ててきた修繕積立金が、悪質なコンサルタントに巻き上げられる」ようなトラブルも報告されています。こうした事案は滅多に起きるものではありませんが、修繕積立金に限らずトラブルに見舞わられる可能性もあるということです。
しかしこういったニュースなどを買い手が見た際には「せっかく積み立てても何かしらのトラブルで無駄になる可能性がある」と感じ、修繕積立金が高く設定されているマンションは購入の際に候補から外れてしまうことがあるでしょう。
投資物件として利益が下がる
分譲マンションを購入する方の中には、家賃収入を目的とした「投資物件」として検討する人もいます。
賃貸としてマンションを貸し出す際に、管理費は借主に払ってもらうことが条件となる場合がありますが、修繕積立金は借主に負担させずオーナー自身が支払うケースがほとんどです。そのため、修繕積立金が高いほど投資の実質利回りを低下させることになり、収入目的の買い手からも「利益を得ずらい」と判断される可能性が高いでしょう。
補足
以上で解説のとおり、さまざまな理由から「修繕積立金が高いマンションは売れにくい」と言われています。
マンション購入にあたって「将来的に住み続ける場合」も「賃貸として貸し出す場合」いずれも、修繕積立金は所有者の支払いとなりますので、しっかり検討・シミュレーションしたうえで購入を決定するように心がけましょう。
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